妊婦はお葬式に参列しても大丈夫？気になる迷信と注意点や服装を解説
日本では古くからお葬式に関するマナーがあります。
妊婦についてもやってはいけないことやお葬式に出席してはいけないなど、さまざまな伝統や迷信があるのはご存じの方も多いでしょう。
妊婦はお葬式に参列してはいけないといわれている理由や、妊婦がお葬式に参列する場合の注意点や迷信、実際妊婦の方がお葬式に参列しないほうが良いケースや、参列しない際の弔電やお香典などのマナーを順を追って紹介していきます。
妊婦はお葬式に参列しないほうがいいの？
結論からいうと、妊婦でもお葬式に参列することはまったく問題ありません。
天国へと旅立った方への哀悼の意を表することでも、お葬式に参列し、永の別れを惜しむことは大切な礼儀の1つです。
まして、生前とても親しくしていた方やお世話になった方に対しては逆に参列しないことの方が失礼に当たるでしょう。
どうしても体調が悪い時や出産間近などという場合は、参列できない理由を相手方に伝えて、それなりの礼を尽くしていれば欠席することは失礼にはあたりません。
妊婦でも体調が安定していればお葬式には参列することが望ましいでしょう。
妊婦がお葬式への参列を控えたほうがいいケース
妊婦が普段の体と異なることは確かです。お葬式の途中で気分が悪くなったり、妊娠初期にはつわりがあったりしますので、酷い場合は考慮すべきでしょう。
また、臨月に入り、お産が近い時などは、周りの方に心配をかける場合もあります。
そして、亡くなられた方が遠方にお住まいの方の場合、目的地に行くまでの長旅は妊婦にとって危険とも言えるでしょう。
そんなケースを念頭に置きながら、一つずつ解説していきます。
直前に体調が悪くなった場合
妊婦は、妊娠初期・中期・後期と、体調に変化が現れます。
そのため、できれば安定している中期にあたれば比較的問題ないのですが、こちらの都合通りにはなりません。
お葬式は厳粛で長時間静かに座っていたり、立ちっぱなしだったりすることが多いです。そんな時は途中で具合が悪くなることも考えられます。
生まれてくる赤ちゃんや自身の身を優先して考え、直前でも不参列の決断をして良いでしょう。
臨月で予定日が迫っている場合
臨月間近にお葬式がある場合は、万が一お葬式の最中に陣痛が始まってしまったら、当事者や列席している参列者に余計な心配をかけてしまい、妊婦にとっても危険です。
そんな時は、参列せずに自宅で養生するようにしましょう。臨月で少しでも自身で不安を感じるようであれば失礼にはあたりませんので安心して不参列としてください。
遠方で長旅になってしまう場合
亡くなられた方が遠方にお住まいだった方の場合、お葬式に参列するために何時間かかけて現地まで移動しなければなりません。
例えば車で行く場合、長時間狭い車内にいることで思うように身体を動かせず、体調が悪くなる可能性があります。
また列車の場合は車よりも若干身体を動かしたり自由はありますが、駅構内発車するホームまで荷物を抱えて歩かなければならず、現地に到着しても、葬儀場までの道のりが長ければ、そこからまたタクシーやバスなどを使って移動しなければなりません。
長時間乗り物に乗ることはお腹への負担が大きくなります。そのため流産や早産などの危険が伴うこともあります。また、体調が悪くなることもあり、とても危険です。
以上の理由から、遠方のお葬式の参列は控えた方が良いでしょう。
妊婦とお葬式に関連する迷信・言い伝え
昔から妊婦のお葬式に関連する言い伝えや迷信がありますが、それは妊婦やおなかの赤ちゃんを災いから守るためだったそうです。
現代社会では気にする方も少なくなりましたが、一昔前までは妊婦をお葬式に参列させない地域もありました。
医療や公衆衛生の発達していない昔は、妊婦がお葬式に参列すると、感染症に罹るリスクが高かったのです。
そんな妊婦とお葬式にまつわる迷信や言い伝えによる不安を払拭するため、以下で詳しく解説していきます。
妊婦がお葬式にでるとあざのある赤ちゃんが生まれる
現代のお葬式は、葬儀屋さんがすべて段取りしてくれて執り行うのが普通になりました。
しかし少し前までは、家の中ですべてを執り行い、特に女性たちは参列者の接待や通夜で、寝る間もなく動き回らなければなりませんでした。
そのため、「妊婦がお葬式にでるとあざのある赤ちゃんが生まれる」は、妊婦の体調を気遣って、負担にならないようにとの意味を込めての配慮だったといわれています。
妊婦が火葬場に行ってはいけない
お腹の中の赤ちゃんに悪い霊が入らないようにという理由から、火葬場に行くのを止めましょうという風習がありました。
しかし実際には、妊婦の体調が悪くなったりしないようにということを義務化するために作った言い伝えであるとされています。
この言い伝えも結局は妊婦の体を守るための迷信だったのでしょう。
鏡を外向きにしてお腹に入れておくと魔除けになる
人が亡くなると、魂が冥界に行くための道が開くということと信じられてきました。
そのため、開いた道から他の魂が出てきておなかの赤ちゃんに霊が集まり、悪い影響を及ぼすと考えられていました。
その影響を防ぐため、邪悪なものを跳ね返す力があるといわれている鏡を魔除けとして外向きにしてお腹に入れておくという慣わしがあります。他にも赤い布をお腹に巻くという慣習もありました。
また、一定の土地に彷徨っている地縛霊は、憑依する肉体を探しているといわれています。更に、急に亡くなられた人の魂は、自分が死んだことに気付かず、寂しさから赤ちゃんに憑依するともいわれていました。
そのため、お葬式の時の妊婦には鏡が必須アイテムだったようです。
なぜ、妊婦とお葬式にまつわる迷信、言い伝えがあるの？
以上のように、昔は妊婦とお葬式にまつわるさまざまな迷信や言い伝えがありました。
妊婦はいつどこで体調が悪くなるか誰にもわかりません。
一定の地域では、まだこのような風習が残っているところもあり、遺族の考え方で、妊婦がお葬式会場に入れない例もあるようです。
しかし、このような迷信や地域に残る風習は、妊婦の長時間の同じ姿勢や儀礼に来ている方への気遣いの負担を軽減するためといえます。
母親や赤ちゃんを守るため
どの迷信や言い伝えも、妊婦を気遣ってのことです。
お葬式は来ていただいた方に気遣ったり大変な気苦労や労働を強いられます。
妊婦を休ませてあげるための、周りの人達の思いやりととらえられるでしょう。
妊婦を休ませることで、赤ちゃんも守られますね。
妊娠中、お葬式に参列しない場合のマナー
体調が悪くなった、臨月を迎えている、地域の風習で参列できない、などの理由から、妊婦がお葬式に参列できない場合、どのような対応をするべきなのでしょうか。
地域でマナーが異なるため、まず、該当地域のマナーを調べる必要があります。
そして、故人を偲ぶ弔意の気持ちをきちんと伝える必要があるでしょう。
ここでは一般的に最低限できることを以下で紹介します。
弔電を打つ
葬儀に参列しない場合は故人を偲ぶ弔意の気持ちを伝えることが大切です。
そのためにできることの一つに、弔電を送って気持ちを伝えることが挙げられるでしょう。
弔電は通夜や葬儀・告別式の前日に送るのが基本的なマナーで、遅れるような場合は、葬儀の3時間前までには届くようにしましょう。
万が一時期を逃したときは、初七日までに自宅に送るという手段もあります。
供花を送る
妊婦がお葬式を欠席することになり、故人への弔意を込めて供花を送る場合、宗教や遺族の意向で受け付けられない場合もあるので、事前に確認することをおすすめします。
また、宗教形式でお花の種類も変わりますので、事前に確認してお花屋さんにイメージを伝えておきましょう。
更に、故人との関係がわかるように明記しておくと親切です。
お香典を送る
妊婦がお葬式を欠席する場合、お香典を渡すことで弔意を伝える方法もあります。
年齢や関係性により金額の相場が変わりますが、親族だと1万円から10万円ほどで、友人や知人ですと3千円から1万円程度を目安としましょう。
お香典を渡す方法としては、代理人に頼んで香典を渡してもらう方法と、郵送する方法があります。
郵送の場合、香典袋が入る現金書留の封筒を購入して、お葬式に出席できないお詫びを一筆添えて送るようにしましょう。
弔問には49日以内に伺うのが一般的です。
しかし、妊婦の場合は49日以内に伺うことが難しいため、上記のどちらかの方法で送ることが望ましいでしょう。
妊婦がお葬式に参列するときの服装は？
妊娠中に訃報を受けることは珍しくありません。親族や友人など、自分と親しい関係にあった人たちが急に亡くなることもあるでしょう。
お葬式に参列する妊婦の服装は、普段の服は着られないばかりか、急なことで焦ってしまいます。「マタニティ用の喪服はある？」「ヒールの高いパンプスは履けない」と悩む方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、そんな妊婦のお葬式に参列する時の服装マナーを解説していきます。
マナーに沿っていれば正式な喪服でなくても良い
妊婦がお葬式に参列する際、必ずしも喪服にこだわる必要はありません。
妊娠初期には黒色の光沢のない服であれば問題ないでしょう。
無地でも光沢があると、一見して派手な印象を受けてしまいかねませんので注意してください。
また、柄や装飾のないシンプルなものを選ぶよう心がけてください。
肌の露出を控えめにするのもマナーの一つですので、丈の短いスカートではなく、ある程度の長さを保ったものを着用してください。足を冷やしてしまう可能性もあるので徹底しましょう。
夏でも必ず羽織ものを持っていく
葬儀場では快適さを保つために、空調が効いています。そのため、エアコンの設定温度によっては寒い場合もあり、身体を冷やしてしまう危険があります。
体の冷えはおなかの赤ちゃんにも影響を与えてしまいかねないため、夏でもカーディガンやストールなどの羽織るものを必ず持参するようにしましょう。
妊娠周中期・後期にはレンタルも活用しよう
妊婦がお葬式に参列する場合、妊娠中期以降はお腹も目立ってきて普段のサイズの服が着られなくなってしまいます。
購入する手もありますが、お葬式はそんなに頻繁にあるものではないため、レンタルすることもおすすめです。
その方法として二通り手段を挙げておきます。
- 葬儀社を介して貸衣装店からレンタルする
- インターネットで宅配サービスを利用する
以上を参考に、レンタルを利用することで、金額もおさえられ、衣服も無駄にならないでしょう。
足に負担のかからない靴を選ぼう
妊婦がお葬式に参列する際に悩むのが、履いていく靴ですね。
高いヒールのパンプスは、体に負担がかかり、妊娠中は足のむくみがいつもより顕著なため、血のめぐりが悪くなってしまいます。ヒールのある靴や履きなれていない靴は履かないほうが無難です。
妊娠の有無に関わらず、お葬式の決まりとして必ずヒールを履かなければならないという決まりもないため、ローヒールやフラットシューズでもまったく問題ありません。
その際気を付けてほしいのが、オープントウの靴は選ばないように注意してください。
妊婦がお葬式に参列する際の持ち物は？
次に、妊婦がお葬式に参列する場合の持ち物を紹介していきます。
- 母子手帳
- 健康保険証
- 処方されている薬などがあれば常備薬
- ひざ掛けやストールなどの冷え対策
中には妊婦ならではの必須品もありますので、事前に準備し、式に備えましょう。
夏場ですと葬儀場内はクーラーが利いています。妊婦にとって冷えは禁物ですので、会場で椅子に座る時にはひざ掛けなどの体を温めてくれるアイテムを持っていくと良いでしょう。
おすすめの葬儀社を紹介
日本全国には葬儀社が8000社以上あるのをご存じでしたでしょうか。
とても多く感じますが、いざ葬儀を行うとなるとどこに頼んで良いのか迷ってしまいますね。
ここでは厳選した7社を紹介していきます。
雅葬会
引用：雅葬会の公式サイト
「雅葬会（みやびそうかい）」は、神奈川県・東京23区・多摩エリアに対応している葬儀専門会社です。喪主様の最寄りの市営斎場を利用するため、人件費や維持費を軽減することができ、費用の負担が少なく済む葬儀ができるでしょう。
地域の関連業者と連携することにより、花や祭壇、食事や返礼品、遺影に至るまで、トップクラスの葬儀サービスを低価格で提供できるのが特徴です。
家族葬などの小規模なお葬式を得意としており、打ち合わせから葬儀の実施・アフターフォローまで自社社員が一貫してサポートを行うので、赤ちゃん連れで参列する場合にも気軽に相談ができ安心です。
使用する品物の価格をひとつ一つ明記した明瞭会計も魅力となっています。
小さなお葬式
引用：小さなお葬式の公式サイト
仙台市泉区にある小さなお葬式は、2009年10月にWEB葬儀として誕生しました。葬儀会館には見えない、おしゃれでステキな外観と好評を博しています。
不透明な葬儀価格を徹底的に見直し、無駄のない低価格セットプランを提供。バリアフリーに対応しているので、車椅子での来場も難なくできます。
こちらのプランは5タイプのみで、気持ちにゆとりのない親族でもわかりやすい設定。悩むことなく、亡くなった方をお見送りすることができたと高評価です。
東京葬儀
引用：東京葬儀の公式サイト
お客様とのちょっとした会話の中からもヒントを聞き逃すことなく、故人の生前を思わせるような暖かなお葬式ができたと評価の高い葬儀屋さんです。
電話の対応が素早く、お客様に喜ばれるお葬式ができます。
絵本のパンフレットやもしゅぼんが可愛らしくてわかりやすい内容となっており、もしも不満があった場合は、返金保証も採用されています。
また、決して大手ではないけれど、葬儀費用の1%を、世界に学校を建てる寄付金に充てている善良な葬儀屋さんです。
よりそうお葬式
「よりそうお葬式」は、火葬式と家族葬に特化した葬儀仲介会社です。葬儀内容を厳選したシンプルな6プランを提供しているのが特徴です。
業界最安水準である割には悪い評判は少なく、必要最低限で費用を抑えたい人におすすめです。
仲介であるため、実際にお葬式を行う葬儀社によっては対応の善し悪しに多少のバラツキがあるようなので、現場で対応する葬儀社と事前にしっかり打ち合わせをしておきましょう。
やさしいお葬式
やさしいお葬式では、火葬式・一日葬・家族葬・一般葬などの葬儀に対応できる目黒にある葬儀の仲介サービス会社です。
「丁寧なお葬式を適正価格で」を掲げ、業界最安値水準でさまざまな様式のお葬式のプランを用意。
更に、参列者リストの事前作成から葬儀マナーの相談まで、葬儀に関することならすべてを相談できる、頼れる葬儀屋さんでもあります。
葬儀だけでなく、その後に残る相続や納骨のアフターフォローまで対応というサービスの充実した葬儀屋さんです。
イオンのお葬式
「イオンのお葬式」は、2009年から流通大手の「イオン」が運営する葬儀の仲介サービスです。
全国に約600社の特約店葬儀社があり、電話相談だけで地域の葬儀社にお葬式の手配をすることができます。
余裕や時間のないお葬式ですが、パッケージ化されたセットなので、悩むことなくお葬式ができるのがメリットでしょう。
日比谷花壇のお葬式
日比谷花壇ならではの、お花いっぱいのオリジナル花祭壇でお葬式が執り行えます。
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まとめ
妊婦のお葬式にまつわる迷信や言い伝え、妊婦がお葬式に参列する時の服装やマナーを詳しく解説しました。
妊婦のお葬式にまつわる迷信や言い伝えは、すべて妊婦とお腹の赤ちゃんを守るために地域に根付いたものでした。
妊婦がお葬式に参列する際の服装は、お腹が大きくなっていればレンタルを活用し、まだ妊娠初期であれば、自前の服の中から黒い色のシンプルなものを選ぶようにすることや、靴は足に負担のかからない、ローヒールやフラットシューズで足先があいていないものを選ぶようにしましょう。
また、お葬式に参列しない場合の、弔電や供花、お香典は、お葬式のスタイルをよく確認してから送ることが大切です。
お葬式は突然の行事ですので、悩んでしまうこともあります。そんな時は葬儀の仲介サービスに一度問い合わせて相談するのがおすすめですので、是非利用してみてくださいね。
