葬儀の食事にはどんなものがある?マナーやよくある質問に回答

葬儀の準備にはわからないことがたくさんあり、そのひとつが、葬儀のお食事だと思います。葬儀の場面では、思った以上にお食事を用意する機会が多く、「どんなものをお出しすれば、失礼ではないのか?」と悩んでしまうでしょう。葬儀のお食事には、ある程度決まりがありますので、解説していきたいと思います。

通夜の食事

葬儀の前におこなわれるお通夜の席では、「通夜振る舞い」というお食事が出されます。通夜振る舞いには、遺族や参列者が故人を偲び、共に過ごす最後の一時という意味が込められているそうです。もともとは仏教の考え方に基づいて、殺生をしない精進料理が出されていましたが、現代では主にお寿司やお刺身サンドイッチなど、大皿に盛って皆で取れるオードブルのようなものが好まれています。お酒も出されますが、子供さんや車でいらした方のためにお茶やジュースもあると良いでしょう。

通夜翌日の朝の食事

地域の風習によりますが、通夜の後は、寝ずの番をして故人を見守ることがあります。そのため、通夜翌日の朝の食事は、その場にいる親族だけで取ることが多いでしょう。メニューはあまり気にせずに、普通の朝ご飯で問題ありません。ただ、遠くから訪れ、葬儀まで宿泊をしてくれるという方には、朝食を準備します。こちらでホテルを用意したり、斎場の宿泊施設であれば、必要がない場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

葬式の食事

お葬式の日は、火葬場へ向かう間の時間に、会食の席を用意することが多いです。この場合は、おもに「精進落とし」が振る舞われます。精進落としとは、もともと遺族が四十九日の忌明けの日に、精進料理から通常のいつものお食事へと戻すことをさしていましたが、現代では徐々に意味が変わり、精進落としを葬儀の日に済ませることが多くなっています。精進落としは、通夜振る舞いとは違って参列者の数がはっきりしているので、基本的にはひとりひとりに膳を設けます。

精進料理の値段

お食事処にもよりますが、精進料理のお値段はそこまで高くはなく、3,000〜5,000円程度で十分にいただくことができます。ですが精進落としは生ものも入り、少し豪華にするタイミングでもあるので、ひとりあたり3,000〜8,000円程度が一般的と言えるでしょう。火葬の参列者は多く、合計すると思った以上の出費となることもあります。火葬場の近くのお食事処を、事前に調べておきましょう。葬儀社の方は、懇意のお食事処やプランを持っていることもありますので、相談してみると安心できます。

献杯の作法

結婚式などのおめでたい席で、飲み物の入ったグラスを合わせることを乾杯と言いますが、葬儀の会食の際に、故人に敬意を表しておこなうものを、「献杯(けんぱい)」と言います。献杯も同じようにグラスを持ちますが、上にはかかげず、抑えた声で「献杯」と発声をするのが決まりです。終わるまで料理には手をつけず、乾杯のように終わった後に拍手をしたりする行為は控えましょう。地域によって献杯の風習が違うので、地元に詳しい葬儀社の方などにうかがっておくと良いでしょう。

「精進落とし」の由来

「精進落とし」というお料理は、「殺生(生き物を殺す)を避ける。煩悩を刺激しない。」という仏教の考え方に由来します。

精進料理は肉や魚を使わずに、植物性のものだけで作る料理で、本来は修行中の僧侶のためのものでした。そのため仏教式の葬儀では、故人が成仏する四十九日までの忌中となる遺族は、精進料理を食べて過ごすとされています。その生活から通常にもどることを、精進落としと言います。近年では、名前は残っているものの、そういった食の風習は、ほとんど残っていません。

初七日法要の食事

「初七日法要」とは、本来、故人が亡くなった日から7日目におこなう法要のことを言います。ですが、たびたび集まるのは負担となるため、現代では、葬儀、告別式、火葬の後、そのまま初七日法要という流れになることが多いです。初七日のお食事は、参列者だけでなく、僧侶、お世話になった方などへのお礼の気持ちとしてふるまわれるものなので、精進落としと同じように、ひとりに一席の、お寿司や懐石料理などを用意するのが一般的です。火葬場でのお食事もある時は、お弁当などにしても良いでしょう。

故人にお供えする食事

仏教式の葬儀では、ご遺体を棺に納める前に、枕元にさまざまな仏具や供物を置き、枕飾りとしてお供えする習慣があります。枕飾りは、小さな机に花、香炉、蝋燭などを置くもので、亡くなった方の魂を成仏へ導くという意味があるそうです。その飾りの中にも、故人のためにお供えするお食事があるのでご紹介します。

枕飯

枕飯は、その名の通り、お供えするご飯です。故人の使っていたお茶碗にごはんを高く盛り付け、そこにお箸を立てます。もともとは、嫁入りなどの「戻ってきてはいけない」タイミングで出していたものですが、後にお葬式にも取り入れられるようになりました。お箸は故人の愛用品や割り箸を使い、立て方は一膳や一本、十字などさまざまな形式があります。これは地域や宗派によって変わるので、葬儀社の方などに確認をしておきましょう。

枕団子

枕団子も、故人の枕元にお供えする飲食物のひとつです。うるち米でできており、枕飯と同じように積み上げておきます。故人は、亡くなった後、冥土への旅に出ますので、途中でお腹が空いてしまった時に食べるものとして供えるそうです。枕団子の数は、通常6個です。これは六道という、「地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天井」の要素に由来しています。地域によっては、十三佛(じゅうさんぶつ=冥界の審理に関わる13の仏)の13個や、四十九日から49個などの違いがありますので、こちらも合わせて確認しましょう。

陰膳

陰膳(かげぜん)とは、この場にいない誰かのために、安全などを祈願して一食分のお膳を準備することです。故人が亡くなった際には、冥土への旅に出ると考えられていて、無事にたどりつくことができるようにと、お通夜、葬儀、一周忌法要などにも、故人のために食事を用意することがあります。基本的には精進料理とし、煩悩を呼び起こす香りの強いもの(ニラなど)はさけます。

葬儀の食事でのマナー

葬儀の場では、お通夜やお葬式など、遺族や知人の方とお食事を共にするタイミングが思った以上に多いです。和やかな席で集まるのは顔見知りばかりだったとしても、葬儀の会食には、気をつけなければならないマナーがあります。知らずに配慮のない行動をとってしまうと、マナー違反と思われるばかりか、遺族の心を傷つけてしまう事にもなりかねませんので、参列する前に必ず確認しておきましょう。

席順に気を配る

精進落としなどであれば、火葬場までつきそった近親者であることが多く、席数などもしっかり決まっています。喪主の方と自分の関係性をよく考え、失礼のない位置に着席しましょう。お通夜であれば、席順の決まりはありません。ですが、親族以外の方は少し控えた位置を取るよう、配慮しましょう。お通夜は、参列者が少しずつ故人を偲び、最後のお別れをするのが目的です。声をかけていただいたらできるだけ参加し、少しでもお食事に手を付けたら、長居をせずに席を立つようにしましょう。

死に直結する話を避ける

葬儀のお食事の場では、お話しする内容にも配慮しましょう。特に、故人の死に直結するような話題は避けるのがマナーです。顔には出していなくても、身近な遺族の方は大切な人を亡くしたばかりです。死に関する話ではなく、お世話になった話や思い出話をすると良いでしょう。葬儀の会食の席では、久しぶりに親戚などに会うこともあり、ついつい近況報告などで盛り上がってしまうこともあるので、気をつけてくださいね。

くつろぎすぎない

葬儀、身近な親戚同士の会食となるかもしれませんが、くつろぎすぎないよう心がけましょう。遺族の方の中には、悲しい顔ばかりしないでほしいと思う方もいるかもしれませんが、あまりくつろぎすぎるのも、マナー違反になってしまう場合があります。遺族の方は、心の整理がついていないまま気丈に接してくださっている場合もありますので、覚えておきましょう。葬儀のお食事では、お清めとしてお酒が出されることもありますが、お酒を飲みすぎて大声で話したり歌ったりする行為は、絶対にNGです。

葬儀の食事にかかる費用

葬儀の際のお食事は、人数にもよりますが、葬儀費用の中でも大きな部分をしめます。主な会食は、通夜振る舞いと精進落としです。通夜振る舞いは大皿ですが、だいたいひとりあたり2,000〜3,000円を目安と考えると良いでしょう。精進落としは会食なので、1人あたり4,000~5,000円程度が相場です。僧侶が会食に参加しなかった時は、「御膳料」として、5,000円〜10,000円をお渡しするのを忘れないようにしましょう。

葬儀の食事に関する良くある質問

お葬式というものは、予定もなく急に入る行事です。喪主という役割になれている人は少なく、遺族側も葬儀社の方との打ち合わせで悲しむ暇もないと思います。葬儀会場などはある程度予想はしていたとしても、食事面の準備などとなると見落としがちで、当日決断を迫られて慌てることも多いでしょう。こちらでは、葬儀の際のお食事で、良くある質問をまとめてみました。

神式やキリスト教式の葬儀の食事は?

キリスト教式の葬儀では、葬儀の中で行う食事をプロテスタントでは「前夜祭」カトリックでは「通夜の儀、通夜の集い」などと言います。神道のお葬式では、「直会(なおらい)」と呼ばれるお食事が出されます。そこでは、お供えされていた「神饌(しんせん)」を、神主と参列者でわけあっていただきます。

葬儀の食事を省略することはできる?

お葬式では、精進落としなどの会食を用意するのが一般的ではあります。ですが、近年はコンパクトなお葬式が増え、精進落としを省略することもあるようです。その際の葬儀の流れは特に変わらず、葬儀、告別式、火葬、初七日を取り行い、最後の挨拶で、精進落としがないことをお伝えしましょう。その際は、会食の代わりとなるお弁当や返礼品を必ず用意し、僧侶にも「御膳料」として5,000円〜10,000円をお包みします。また、前もって会食がないことをお伝えしておくと、参列者もそれに合わせて計画を立てられるので、助かるでしょう。

食事費用を抑えるコツは?

葬儀の中での食事費用は、思いがけずかさむものです。お食事処や葬儀社などにお願いすれば、お値段のランクの調節はできるかもしれませんが、あまりにも質素だと、せっかく弔問にいらした方々に申し訳なくなってしまいます。そんな時は、お持ち帰りいただけるお弁当にするというのも食費を抑える良い方法でしょう。お弁当であれば飲み物代がかかりませんし、そこまでの値段のものでなくとも見劣りはしない傾向にあります。また、コロナ禍がきっかけで、会食の代わりにグルメカタログをお渡しする人も増えたようです。

葬儀の食事を手配してくれる葬儀社を紹介

葬儀はいつでも急なものなので、喪主や遺族の方にとってはお食事の手配は負担となるかもしれません。そんな時は、葬儀の食事を手配してくれる手厚いサービスのある葬儀社へお願いすれば、心に余裕ができるでしょう。葬儀社には、懇意にしているお食事処や、会食、持ち帰り用のお弁当などを用意してくれているところがあります。

ここでは、葬儀に食事を手配してくれる葬儀社をご紹介します。

雅葬会

引用:雅葬会の公式サイト

「雅葬会」は、高品質な葬儀を、リーズナブルな価格でお願いできる葬儀社です。一般葬だけでなく直葬、一日葬、家族葬とプランも豊富、市営の斎場を利用するため、低価格の葬儀を取り行えます。もちろん明朗会計、厚生労働省認定の葬祭ディレクターが安心のサポートをします。お食事プランは、通夜振る舞いのオードブルから、葬儀の懐石料理、単品のお弁当やお子様幕の内まで、さまざまな価格で揃っています。

小さなお葬式

引用:小さなお葬式の公式サイト

テレビCMでもおなじみの「小さなお葬式」は、79,000円(税抜)からという、無駄を省いたコンパクトなお葬式が取り行える葬儀社です。小さな一般葬をはじめ、火葬式、一日葬、家族葬、お別れ葬など、希望に合わせた無理のない葬儀プランがそろっています。品質と価格の良さで受注件数は5年連続№1。24時間体制でスタッフが対応し、葬儀後の不安まで完全サポートします。

東京葬儀

引用:東京葬儀の公式サイト

「東京葬儀」は、必要なものだけを選べるシンプルな葬儀プランが特徴の葬儀社です。基本プランは198,000円になります。プラス料金を払うと花祭壇、僧侶の手配、棺、メイクなど、希望するものだけをオプションとしてつけられます。お坊さんへのお布施額の相談なども可能です。もちろん、火葬式、自宅葬、一日葬、家族葬、お別れ会にも対応しています。1円単位までハッキリと見積もりを出すので、追加料金の心配がありません。24時間スタッフが相談にのってくれるので、お食事の手配で困っても、すぐに相談できます。

よりそうお葬式

引用:よりそうお葬式の公式サイト

こちらもテレビCMでおなじみ、「よりそうお葬式」は、満足度94%、はじめてのお葬式でも安心しておまかせできる葬儀社です。業界最安水準の76,000円(税抜)~、満足できなければ全額返金保証もついています。一般葬、一日プラン、二日プランだけでなく、シンプルな火葬式、面会火葬式、自宅安置火葬式、海洋散骨など、形式にとらわれず、費用を抑えながらも遺族の気持ちを叶えるプランが豊富なのが特徴です。お食事の費用を抑えたいなどの希望もお伝えしてみましょう。

やさしいお葬式

引用:やさしいお葬式の公式サイト

「やさしいお葬式」は、満足度97%と業界№1を誇る、葬儀に関する情報を発信する総合情報サイトです。必要なものだけを自由に選んで作れるプランは、シンプルでわかりやすく、はじめての方でも安心です。参列者を招く一般葬だけでなく、シンプルな家族葬、一日葬、火葬式葬、仏具なども最小限にしたお別れ葬は、89,000円(税抜)と、どんなご事情の方でも手を出しやすいプランが揃っています。24時間365日、全国どこでもオペレーターが対応してくれるので、お食事の用意に困った時もすぐに対応してもらえます。

イオンのお葬式

引用:イオンのお葬式の公式サイト

おなじみのイオンブランドの葬儀社が「イオンのお葬式」です。一般葬だけでなく、火葬式、一日葬、家族葬、無宗教の方であれば直葬のみや、海洋散骨も取り行います。菩提寺のない方でも、お寺の手配もお願いできるので安心。墓じまいや墓石の販売、位牌の準備など、葬儀のわからないことを、24時間体制で相談できるのがありがたいポイントです。イオンマークのカードでお支払いをすれば、家族葬ならば特別割引で44,000円もお安くなります。

日比谷花壇のお葬式

引用:日比谷花壇のお葬式の公式サイト

「日比谷花壇のお葬式」は、フラワーショップの老舗、日比谷花壇が運営する葬儀社です。美しい生花に囲まれて故人を見送れる、他社にはない形式が特徴で、お葬式プランは一般葬、家族葬、一日倉、自宅葬、直葬、お別れ会と幅広く対応しています。花祭壇は、囲み型、立体型、パステルドームと種類も多く、色や花種はどこよりも豊富、自宅にあしらうことも可能です。事前相談は無料、困った時の急なサポートも24時間対応しているので、安心できますね。

葬儀会館ティア

引用:葬儀会館ティアの公式サイト

「葬儀会館ティア」は、年間葬儀件数20,000件、あたたかい「心のサービス」がありがたい葬儀社です。故人の思いや遺族によりそい、思い出に残る世界でひとつの葬儀を提供します。一般葬、家族葬、社葬などだけでなく、仏教式、神式、キリスト教式の葬儀にも対応します。もちろん無宗教でも安心です。24時間体制で、専門スタッフが待機していますので、わからないことがあったらいつでも相談できます。

葬儀のお悩みは「雅葬会」へご相談ください

葬儀はいつでも突然訪れるもの、慣れている方はいないでしょう。大切な方を亡くしたばかりでは、葬儀のお食事ひとつをとっても、何を選ぶべきか?と悩んでしまうと思います。

雅葬会では、24時間対応のコールセンター(通話無料)で、いつでも葬儀の不安に手厚いサポートを提供します。LINEでのお問い合わせも可能なので、不安を感じずに、大切な方を見送っていただけると思います。プラン、斎場、お料理、返礼品、祭壇、どんなことでもご相談ください。

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