葬儀社をプランごとに比較|葬儀の費用を少しでも抑える方法とは

近年はインターネットで葬儀社を探す人も多く、さまざまなプランを前面に出したサイトも増えました。プランが分かりやすくなった一方で、「同じようなサービスが多過ぎて選べない」といった声も少なくありません。

この記事では、葬儀社ごとの特徴とプランごとの費用を合わせて比較できるように、まとめて紹介しています。葬儀のプランを選ぶ際にぜひお役立てください。

葬儀にかかる費用の内訳

最近は、プランごとの費用がホームページで公開されており、以前よりも比較しやすくなっています。しかし、内訳ごとの料金は明記されておらず、どこにどれだけの費用がかかっているのかは不透明なままです。

そのため、見積書と請求書の金額が違っていたり、オプション料金が思っていたより高額であったりと、費用にまつわるトラブルは少なくありません。ここでは、葬儀にかかる費用の大まかな内訳について見ていきましょう。

葬儀

葬儀一式の費用としては、以下のような内容が一般的です。

  • 祭壇・祭壇生花・供花
  • 枕飾り・棺・仏衣一式
  • 白木位牌・焼香セット・遺影
  • 骨壺・骨箱
  • 手続き代行・霊柩車・ドライアイス など

葬儀社によって、どこまでをプラン料金に含めるかは異なります。セットの物品はグレードの低いもので、上級ランクを選ぶと追加料金になるのが一般的です。

プラン料金が安いほど、一定のラインを低めに設ける傾向が強く、追加料金が発生しやすい仕組みになっています。特に、安置期間で増減する安置室使用料やドライアイス、葬儀場使用料は事前に把握しておきましょう。

飲食

葬儀の飲食費としては、以下の内容が考えられます。

  • 通夜振る舞い
  • 精進落し
  • 配膳スタッフ

飲食費は、料理の質と会葬者の人数によって大きく増減します。通夜に訪れる人数は不明なため、足りないことがないように飲み物や料理は多めに準備しましょう。

精進料理は葬儀の後の会食のことで、親族やごく近しい友人・知人を招いて行われます。費用を抑えたいと思っても、ある程度相応な料理を出さなければいけないでしょう。

また、通夜・葬儀の規模により、配膳スタッフの人数も変わります。それぞれに心付けを渡すのが通例なので、人数分をそれぞれ包んで用意します。

返礼品

返礼品も、工夫次第で費用を節約できるポイントです。

  • 会葬御礼品
  • 香典返し(当日)
  • 香典返し(忌明け)
  • 礼状

会葬者の人数によって発注する数量が異なるため、プラン料金に含まれないことがほとんどです。

香典のお返しや会葬のお礼品は、受け取る側の気持ちを考えて、それほど高価でないものを選びます。忌明け後の香典返しは、高額の香典をくださった方や郵送で香典を送られた方のために用意してください。それぞれ金額の異なる香典返しと、相手によって内容を変えたお礼状を添えて送りましょう。なお、全員に配る「会葬礼状」も別に注文しておきます。

お布施

お布施の種類には、以下のようなものがあります。

  • 読経料
  • お車代
  • 御膳料
  • 戒名料

お布施は檀家の気持ちの現れです。そもそも相場という考え方がないため、程よい金額を決めるのは難しく感じるかもしれません。そのような場合は、お寺に問い合わせるのが簡単で適切な方法です。

また、禅宗で複数の僧侶にお経を読み上げてもらうことを諷経(ふぎん)といいます。この場合、僧侶の人数分を個別に用意するのがマナーです。

お車料は、交通機関を使って来ていただいた場合に用意します。また、会食を辞退されたときのために、御膳料も用意しておきましょう。

葬儀の形式ごとの費用相場

最近は、多くの葬儀社が低価格のプランを打ち出してますが、似たようなプランが増えて選びにくくなっているのも事実です。葬儀費用は安すぎても高すぎても後悔の原因になるので、まずは相場を把握してから比較しましょう。ここでは、葬儀の形式ごとの費用の相場を解説します。

一般葬

費用の相場は150万円ほどですが、200万円以上かかる場合もあり、地域や宗派によって幅があります。通夜・葬儀の全てを執り行う形式で、故人の友人・知人、近所の住人、訃報を聞きつけた人が訪れます。

一般葬は、通夜から精進落としまでを葬儀会場で行うため、後の弔問の必要がなく、遺族の負担を減らせる点がメリットです。その反面、葬儀の形式の中でもっとも金銭的な負担が大きく、予算を組んだプランニングが必須といえます。

家族葬

費用の相場は90万円ほどで、親族やごく親しい友人・知人に限り少人数で行う葬儀です。通夜・葬儀を行う点は一般葬と同じですが、誰を呼ぶかが決められるという点で一般葬と区別されます。

一般的には家族のみか、多くても30人ほどの会葬者で執り行います。故人の個性を活かしたり、花祭壇に嗜好を凝らしたりと、自由なスタイルの葬儀が多いのも特徴の一つです。葬儀に参列できなかった人たちのために、後日弔問を受け付ける場合もあります。

一日葬

一日葬の費用の相場は45万円ほどです。葬儀と告別式のみのため、一般葬に比べると費用が抑えられます。1日で葬儀を終わらせられて、時間的負担が大幅に減らせることから、遠方からの参列者や高齢の参列者にも配慮した葬儀の形といえるでしょう。

通夜がない分、通夜振る舞いや返礼品、会場使用料がかかりません。ただし、式の準備として2~3日ほど遺体安置室や葬儀会場を使うので、大幅に費用が抑えられるとは限りません。

直葬

直葬の費用の相場は20万円ほどで、通夜・葬儀をせず火葬のみ行います。主に故人が高齢で、友人・知人がいない場合や、経済的、時間的な都合から選ばれているプランです。

会葬者がいないので、喪主や遺族の精神的負担を減らせる上、返礼品や会食も不要なため経済的な負担も減らせます。

直葬は、宗教的な儀式を一切行わないのが基本です。しかし、事前に菩提寺に了承を得ないと、埋葬できないなどのトラブルにつながる可能性があるので注意してください。

葬儀社のプランを徹底比較

家族葬のプランに含まれる内容をまとめました。

小さなお葬式 東京葬儀 よりそうお葬式 やさしいお葬式 イオンのお葬式 日比谷花壇のお葬式 葬儀会館ティア 雅葬会
寝台車・霊柩車 50kmまで 20kmまで 50kmまで 50kmまで 50kmまで 50kmまで 30kmまで 10kmまで
霊安室使用料 4日分 4日分 3日分 5日分 3日分 当日まで
ドライアイス 4日分 2回分 4日分 5日分 2日分 当日まで
運営費
手続き代行
生花祭壇
遺影
骨壺
葬儀スタッフ
設営セット

※表の内容は各社のホームページの情報(2022年5月)をもとにしています。

 最新情報は各社ホームページをご覧ください。

小さなお葬式

「小さなお葬式」は、2009年にサービスを開始した葬儀仲介サービス業者です。利用者にとって、非常に分かりにくいと思われていた葬儀費用のムダを徹底的に省いて、低価格を実現しました。

さらに、全国の提携会場の未稼働時間を利用して、コスト削減につなげています。24時間365日、いつでも葬儀専門の相談員に問い合わせ可能です。提携している式場は、日本全国に4,000カ所以上あり、希望通りの場所で葬儀を執り行えます。

プラン

  • 「小さな一般葬」 658,900円(税込)
  • 「小さな家族葬」 438,900円(税込)
  • 「小さな一日葬」 328,900円(税込)
  • 「小さな火葬式」 174,900円(税込)

全国平均121万円の葬祭費用を元に、コスト削減を徹底しました。全てのプランが、「事前相談と資料請求・30,000円割引」の対象です。「華やかなお葬式プラン」や「納棺の儀式」「お任せ納骨プラン」など、低価格で追加できるオプションが用意されています。

東京葬儀

「東京葬儀」は2011年設立の葬儀専門業者で、対応エリアは一都三県と限定的です。一日に執り行う葬儀は一家族のみとしており、無理なセールスは一切せず、顧客一人ひとりと向き合う姿勢が高評価を得ています。

「対応がとっても早い」「バカ正直なお見積り」「一番の売りは人柄」というのがアピールポイントです。料金に不満があれば全額返金を保証、死後の諸々の手続きや供養、遺品整理などアフターフォローも充実しています。

プラン

  • みんなで見送るお別れ会 716,100円(税込)
  • きちんと見送るお葬式 541,600円(税込)
  • コンパクトにした一日葬 459,800円(税込)
  • お家でゆったり自宅葬 353,500円(税込)
  • 何もいらない直葬(火葬) 198,000円(税込)

基本プラン198,000円(税込)に、オプションを足していくスタイルです。仏式セット、花祭壇、オプションの他、依頼者の要望に合わせて自在に葬儀を演出できます。

よりそうお葬式

「よりそうお葬式」は、2009年設立の株式会社よりそうが運営する葬儀仲介サービス業者です。「ライフエンディングを一括サポート」する会社で、終活相談から相続や遺品整理まで一貫したサポートをしています。

プラン料金は全国平均以下の価格で、高品質な葬儀を提供しています。葬儀場は全国4,000カ所から選べる上、24時間365日いつでも専門相談員が問い合わせに応じています。さらに、満足できなければ全額返金も可能です。

プラン

  • よりそう家族葬華やか二日プラン 548,900円(税込)
  • よりそう家族葬二日プラン 405,900円(税込)
  • よりそう家族葬一日プラン 297,000円(税込)
  • よりそう火葬式シンプルプラン 89,100円(税込)

家族葬をメインにしており、料金はさらに資料請求で割引されます。菩提寺のない人向けに、僧侶の手配をオプションで付けることも可能です。プラン料金には、式場使用料25,000円(税込)分が含まれます。

やさしいお葬式

「やさしいお葬式」は、ライフエンディングテクノロジーズ株式会社が運営する2019年に設立された葬儀仲介サービス業者です。シンプルで分かりやすいセットプランは、必要最小限の物だけを盛り込み、業界最安水準の価格を提供しています。

急な不幸にも対応可能で、24時間365日オペレーターが受付してくれます。相談料は無料の上、最短で当日の見積もりも可能です。葬儀と火葬を一日で終わらせたい人のためのプランが中心です。

プラン

  • やさしい一般葬 599,000円(税込)~
  • やさしい家族葬 399,000円(税込)~
  • やさしい一日葬 299,000円(税込)~
  • やさしい火葬式 169,000円(税込)~
  • やさしいお別れ葬 129,000円(税込)~

事前に会員登録すると、20,000円(税込)の割引対象になります。ホームページではプランに含まれるサービスの内容が分からないため、詳細を知るにはオペレーターへ問い合わせる必要があります。

イオンのお葬式

「イオンのお葬式」はイオングループが運営する葬儀仲介サービス業者です。「特約店葬儀社」(提携葬儀社)は、イオンのお葬式の「葬儀サービス品質基準」により葬儀全般の品質を維持・向上を図っています。

「総額見積」を提示し、不明な点がないよう、イオンのお葬式が全ての項目をチェックするので安心です。さらに、寺院の紹介をしたり、位牌・過去帳の注文や相続相談を受けたりとアフターフォローも充実しています。

プラン

  • イオンライフの一般葬 720,500円(税込)~
  • イオンライフの家族葬 506,000円(税込)~
  • イオンライフの一日葬 357,500円(税込)~
  • イオンライフの火葬式 203,500円(税込)~

早期申込すると、最大66,000円(税込)の割引が受けられる「そなえ割」があります。上記プランのほか、社葬や大型葬にも対応可能です。さらに、寺院と付き合いのない人向けに寺院の紹介や手配のオプションを用意しています。

日比谷花壇のお葬式

「日比谷花壇のお葬式」は、1872年創業の日比谷花壇が提供するサービスです。対応の速さとスタッフのスキルの高さに定評があり、日比谷花壇ならではの華やかな演出が人気です。

日比谷花壇の「オハナクラブ」に入会すると、枕花の無料サービスや終活、老後の不安などの相談ができる専門家を紹介してもらえます。葬儀会場は、一都三県と大阪、京都、兵庫、奈良、北海道、山形のみです。プランは全て内訳ごとの料金が明記されています。

プラン

  • 一般葬(いろどり) 1,488,140円(税込)~
  • 家族葬(いろどり) 1,015,850円(税込)~
  • 一日葬(いろどり) 866,800円(税込)~
  • 直葬(いろどり) 297,000円(税込)~

この他に、葬儀を終えた後の「お別れの会」「偲ぶ会」をホテルなどで行うプランニングも可能です。料金は全体的に高めですが、花々をふんだんに使った明るい雰囲気や老舗ならではの行き届いたサービスを求める人に支持されています。

葬儀会館ティア

「葬儀会館ティア」は、1997年創業の愛知県に本社を置く葬儀専門業者です。直営とフランチャイズで100カ所以上の店舗を保有し、年間葬儀実績18,000件以上の上場企業です。

「ティアの会」に入会すると、葬儀費用や香典返し・法要が割引になり、葬儀関連以外にも提携先で優待サービスが受けられます。祭壇、棺などの海外自社生産、寝台車・霊柩車の保有、スケールメリットによるコスト圧縮により、低価格で高品質な葬儀を提供しています。

プラン

  • 関東エリア 白木30セットプラン 297,000円(税込)
  • 関東エリア 生花40セットプラン 396,000円(税込)
  • 関東エリア 生花50セットプラン 495,000円(税込)

いずれも、ティアの会会員価格です。この他にも、関西エリア、中部エリアごとのプランが用意されています。「見積もりシミュレーション」は、葬儀を行いたい葬儀会場ごとに見積もりが出せる上、会葬者の人数を入力することで、より具体的な金額が見られます。

雅総会

「雅葬会(みやびそうかい)」は2016年創業の葬儀専門業者です。比較的新しい企業ですが、業界で初めて葬儀費用の内訳を公開するなど、後発ならではの自由な発想で高評価を得ています。

相談からアフターフォローまで、プランナーではなく葬祭ディレクターが一貫してサポートします。故人の好きだった花を飾れる「花祭壇」や、遺影保存の「写真保証サービス」、低価格で高品質な「返礼品」など、利用者の視点で考えられたサービスが特徴です。

プラン

  • 一般葬プラン 682,000円(税込)~
  • 家族葬プラン 418,000円(税込)~
  • 一日葬プラン 308,000円(税込)~
  • 直葬・火葬式プラン 143,000(税込)~

ホームページ上で内訳ごとの価格を確認できて、全てのプランをシミュレーションできる上、セット価格は追加費用がありません。さらに、相続・名義変更の代行、遺品整理、樹木葬・海洋散骨のプランなど、アフターフォローも充実しています。

葬儀の費用を少しでも抑えるコツ

お墓の用意や遺品の整理、遺産相続など、葬儀を終えてもお金のかかる行事は山積みです。葬儀費を節約して、少しでも余裕を持ちたいという人も少なくないでしょう。

ここからは、さらに費用を抑えたいと考える方のために、葬儀費を少しでも抑えるコツを解説します。ポイントは、葬儀の形式を思い切って小規模にすること、補助金や扶助制度を活用することです。

葬儀形式を小規模なものにする

葬儀の費用を抑える効果が高いのは、「規模の縮小」です。家族や親族が高齢者の場合、昔ながらの大規模な葬儀にこだわる傾向があります。しかし、近頃は小規模の葬儀に人気が集まっており、一般葬にこだわらない人が増えています。

葬儀は規模ではなく、いかに心のこもったお見送りができるかが大切です。プランの内訳を厳選して、オプションを付けるのかどうかなども逐一確認しながらプランを選ぶと良いでしょう。

補助金や扶助制度を活用する

故人が加入していた保険や組合から給付金を受け取る制度があります。

葬祭費 国民健康保険加入者 30,000~70,000円
埋葬料 全国健康保険協会加入者など 50,000円

どちらも期限内に請求しないと受け取れなくなるので注意しましょう。

また、給付金以外にも、「市民葬」や「区民葬」を利用する方法もあります。市民葬・区民葬は、自治体によって葬儀費の一部補助があるなど、低予算で葬儀を行えるサービスです。

葬儀のお悩みは「雅葬会」へご相談ください

少子高齢化の影響は参列者の減少に現れており、近頃は小規模な葬儀が主流になりつつあります。さらに、長期の景気停滞は、葬儀に対する考え方にも影響し「葬儀にお金を掛けたくない」と考える人も増えているようです。

しかし、故人を大切に思う気持ちや、きちんと見送りたいという遺族の気持ちに変わりはありません。良い葬儀とは、遺族と葬儀社がともに作り上げるものです。ぜひ、今回の記事を葬儀社選びの参考にしてみてください。

葬儀社選びにお悩みの方は、ぜひ雅葬会をご検討ください。雅葬会では、ご遺族さまのご要望に最大限のお手伝いができるように、各種サービスを取りそろえております。打ち合わせの段階で全費用を公開しており、追加料金などもかかりません。電話は24時間365日対応しているので、お気軽にご相談ください。

 

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