自宅葬ってどんな葬儀?メリット・デメリットから参列時のマナーまでご紹介

近年では、家族葬や直葬といったさまざまな葬儀の方法があります。

中には、自宅で故人とのお別れを行う「自宅葬」という葬儀もあります。かつては一般的な方法でしたが、近年では住宅スペースの問題などから、選ばれることは少なくなっているようです。

自宅葬を検討されている方、または自宅葬での葬儀に参列する方に向けて、自宅葬の基本情報やメリット・デメリットをご説明いたします。

家で見送る「自宅葬」という葬儀の形

大切な故人とのお時間を最後まで自宅で過ごしたい、そんなご家族の希望をかなえる

ひとつのかたちが自宅葬です。

自宅葬というと最近ではあまり見られなくなりましたが、今から30年から40年ほど前まではもっとも一般的な葬儀の形式でした。

主な流れは、ご臨終の後、自宅に故人をご安置し、お通夜、告別式も自宅で執り行い、閉式後、自宅よりご出棺。火葬場へとむかうことが一般的です。

 

自宅葬は経験したことがないという方が多いでしょう。

より詳しく流れをご説明いたします。

自宅葬の流れ

 

1:ご臨終 

2:病院で亡くなった場合には、病院の案内に従いましょう。

 自宅で亡くなられた場合には、警察、またはかかりつけの医師への連絡が必要になります。

2:故人が自宅以外で亡くなった場合は寝台車にて自宅までお連れいたします。

3:自宅にて故人を安置します。

ご宗旨によってはお寺様よりの枕経、枕飾りの設営が必要となります。

4:葬儀に先だって納棺の儀をいたします。

死化粧をし、旅立ちにふさわしいお召し物を整えます。

5:葬儀にむけて準備をしていきます。

  具体的には祭壇の設営、当日に向けて式場となるスペースの確保をします。

  ご近所にもお声がけをしておくと良いでしょう。

6:お通夜 弔問客への対応など行います。また、故人との最後の夜になりますので、遺族でもお別れを行います。

7:葬儀・告別式 故人とのお別れの儀式となります。会葬者が来られた場合には対応が必要になります。

8:自宅より火葬場まで霊柩車にて出棺になります。

9:火葬場にて最後のお別れ、火葬となります。

 

自宅葬の葬儀費用

 

自宅での葬儀をされる場合、葬祭ホールなどの使用料はかかりません。

しかし、葬儀社ごとの規定によりますが、自宅での作業に対する出張料金が発生する場合もあります。一概に安くなるとも言い切れないので比較検討をされることをおすすめいたします。また、その他、儀式に関わる費用や物品などは場所を問わず変わらないことがほとんどです。

 

自宅葬のメリット

それでは、自宅葬を選んだ場合のメリットをご紹介いたします。

1.遺族の負担が少ない

葬祭ホールでの葬儀に比べて、遺族にとって負担が少なくなるポイントとしては、故人のお顔を見たくなった時にいつでも会えることがあります。

葬祭ホールで葬儀をするために故人をホールに安置すると、お顔を見るために出向かなければいけなくなります。また、葬儀社によっては面会室の利用料が発生することもありますし、面会できる時間に制限があるなど様々な負担や制約が発生します。

葬儀にむけた準備も自宅で進めることができるため、準備のために移動をしなくて良いという点も遺族の負担を減らすでしょう。

 

2.故人の意思を尊重できる

長く療養をしていた方は特に、一度は自宅に帰りたいと切望されながら、かなわないまま病院で亡くなられるというケースは多いです。

自宅葬にすることで、家に帰りたいという最後の願いをかなえてあげることができます。

長年暮らしていた部屋で、愛用の品物や思い出の写真などに囲まれて、お別れの日まで故人らしく過ごしていただくことが可能になります。

その他にも、故人のご友人やご近所の方からの、最後にお顔を見てお参りをしたいというご希望への対応も負担なく行えることもメリットとなるでしょう。

 

自宅葬のデメリット

前提として、集合住宅の場合は規約上、自宅葬が可能かどうかの確認が必要です。

また、ルールでは可能であっても、玄関や通路の構造上、出棺が可能かどうか検討をする必要があります。

 

自宅葬を選んだ場合に考えられるデメリットをご紹介いたします。

 

1.自宅で葬儀を行う場所を確保する手間がかかる

田園地帯のお住まいで広い間取りの戸建てであれば特に支障はないことが多いです。

しかし、最近の住宅事情を考えると、葬儀の日までに必要なスペースを確保するため、大がかりな片付けが必要になることを留意しておきましょう。

祭壇のサイズにもよりますが、家具がほとんどない8畳程度の部屋でも、祭壇を飾って柩を安置し、お勤めのための支度を整えると部屋のスペースが足りなくなる可能性があります。この場合には、さらに参列者のための空間が必要になってくるため、想定していなかった家具の移動や片付けといった負担が生じることもあります。

 

2.近隣への配慮が必要になる

自宅葬を選んだ場合、近所の方にまったく知られずに出棺まで進むということはまずありません。たとえ遺族から近隣の方へ一切お知らせしなくても、普段とは違う出入りがありますので自然とわかってしまうことが多いようです。

また、葬儀当日まで準備のために見慣れない車が複数回来る、お通夜告別式の際にはたくさんの方が弔問に来られるなど、ご近所の方への影響は避けられないものになります。遺族から率先してご挨拶をされたほうが、後々のお付き合いが円滑になるでしょう。

 

自宅葬に参列する場合のマナー

自身が自宅葬に参列することになった場合にも、相応の配慮が求められます。

 

参列すべきかをきちんと判断・または確認

大前提として、遺族が葬儀への参列を望まれているのかどうか訃報のお知らせなどをしっかりと確認してください。会葬辞退、参列は遠慮いたしますなどの記載があった場合に、むりやり伺うのは望ましくありません。

どうしても故人と対面したい場合には、事前に遺族と連絡をとって調整しましょう。

当日の参列は遠慮していただきたいけれど、葬儀までの日程の中でお参りしていただくのはかまわないという遺族もいらっしゃいます。

 

香典・供花は控える

参列と同様に香典、供花についても配慮が求められます。

地域によっては香典を出さないのは非常識といった慣例もあるため、基本的には地域の風習に従いましょう。その上で、葬儀当日に香典をお渡しすると、その分遺族は対応を求められることにもなりますので事前にお渡しする、遺族が香典辞退の意向であればそれに従うなどの配慮も必要です。

供花についても、そもそも供花を辞退したいという場合もありますので確認が必要です。

供花を受け取られる場合でも、自宅のスペースには限りがあります。当日いきなり供花が到着するということは避け、事前に遺族の承諾を得ることが望ましいです。

 

車での訪問は控える

最後に、当日参列をする場合に忘れてはいけない配慮として、自家用車での訪問は控えることがあげられます。

出棺後、火葬場まで同行するために自家用車が必要などやむをえない場合を除き、車での訪問は望ましくありません。道路に駐車して近隣住民の方に迷惑をかけるという事態は絶対に避けましょう。コインパーキングや自宅にスペースがある場合でも、会葬者の車で満車になってしまう可能性があります。

宗教者の車や、葬儀を進めるうえで必要な車を止める場所がなくなってしまうと、円滑な進行に影響が出ることがあるので公共交通機関、またはタクシーでの訪問が望ましいです。

 

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ここまで、自宅葬を検討するにあたって、葬儀をあげる立場としての把握しておきたい大まかな流れやメリット、デメリットの説明をしました。

また、最近では自宅葬を経験されたことがない方も増えてきたこともあり、参列にあたっての注意点もご紹介しました。

近年では少なくなってきた自宅葬ですが、葬祭ホールでの葬儀にはない良い点もたくさんあります。

万が一の際の選択肢の一つとして、一度お考えになってはいかがでしょうか。

 

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事前相談のご予約も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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