葬儀の「供花」について、知っておきたい基本情報をご紹介

葬儀の会場に名札付きで飾られる花は、一般的に「供花」と呼ばれます。

参列の際に見かけることはあっても、いざ自分がお花を送る立場になったら、どうすればいいのかわからない……という方が多いでしょう。

ここでは、供花も基礎知識から、贈る際のマナーまで、まとめて解説いたします。

「供花」とは?読み方は?

「供花」という字を見て、どんなことを思い浮かべるでしょうか?

花を供えると書くので、お供えする花であることはわかります。お墓参りのときにお供えする花のことだと思う方もいるかもしれません。

実は供花はお墓参りではなく、お通夜、葬儀、法要の際に祭壇にお供えする花のことを指します。

わかりやすくいうと、「親戚一同」といった名入りの札とともに供えられている花のことです。

読み方は「きょうか」または「くげ」と読みます。

読み方が二通りあることもあり、通常は葬儀会社でも「供花」とは言わずに「お花」と呼ぶことが多いです。

 

供花はどんな人が出すものなの?

供花は見たことがあるけれど、出したことがない、と言う方が多いかもしれません。

供花はどんな人が出すものなのでしょうか。

 

まず第一に、供花を出すのは「故人と親しい間柄の人」になります。

親戚や親しい友人、会社関係者がこれに当たります。

一般的な供花の名札の例を挙げておきます。

 

親戚関係

・氏名(単独や連名)

・親族一同

・子供一同

・兄弟一同

・孫一同

 

友人関係

・氏名(単独や連名)

・友人一同

 

会社関係

・社 員 一同

・従業員一同

・役 員 一同

・組合員一同

 

 以上が、親しい間柄の人が出す供花の名札の例となります。

 

他の例として、遠方などで葬儀に参列できない人が、弔意を示すために出すこともあります。

また、家族葬などで香典を辞退された場合に、香典の代わりとして供花を出すということもあります。

 

自分が供花を送るべきか、迷ってしまうこともあるかもしれません。

迷ったときに、喪主に直接「お花を送ってもいいか」を聞ける間柄かどうかが、供花を贈るべきかの目安と言えるでしょう。

 

供花を出さない方がよい場合

通夜、葬儀によっては、

「ご厚志辞退」

「供花、供物の儀はご辞退申し上げます」

といった案内が出ることがあります(供物とは祭壇に供える品物全般を指す)。

この場合には遺族の考えを尊重し供花は控えましょう。

「ご厚志辞退」は供花、供物、香典ともに辞退という意味です。

「供花、供物の儀はご辞退申し上げます」は供花、供物は不要となりますが、香典を辞退しているわけではないので注意が必要です。

 

供花の手配の仕方

供花を出したいときにどのように手配すればいいのでしょうか。

方法としては、葬儀会社に依頼するか、花屋に依頼するかの2通りがあります。

ただ、葬儀会社によっては他店で購入した供花は利用できないこともあります。

順番としては、供花を手配する際に、まず葬儀会場に連絡して、担当している葬儀会社に確認する必要があるでしょう。

 

葬儀会社経由の場合は、問合せの電話と同時に注文もすることができます。

葬儀会社以外で手配した供花も受け入れ可能であれば、出入りの花屋さんを紹介してもらえることもあります。

その際は、望ましい花の種類などを確認すると、他の供花との統一感を出しやすくなります。

送り主は、飾るときの位置に関係してくるため、名義や故人との関係性を明示することが大切です。

 

これまで、参列者自ら供花を手配する方法を紹介しましたが、供花については親族が取りまとめている場合もあります。

また友人関係、会社関係の供花を良かれと思って手配しても、二重手配といったトラブルが起きかねません。

そうならないために、周囲の人には事前に連絡を取っておきましょう。

 

また、通夜当日の午前中から祭壇を飾り付けはじめる会場がほとんどなので、供花はそれに間に合うように手配を行う必要があります。

 

供花の並べ方

供花は故人と社会的な地位などではなく、関係が近い順から並べるのが習わしとなっています。

並べる順番は葬儀会社に任せればよいのですが、送り主は故人との関係や会社の部署名、役職名などを明確に伝える必要があります。

 

供花にふさわしい花

供花といえば、白い菊の花のイメージを持つ方も多いでしょう。

菊にはその場を清めるような香りもありますので、古くから葬儀の場に用いられてきました。また、菊に限らず白い百合や白い蘭なども一般的です。

近年では、色も白だけでなく故人の好きだった色や花の種類を入れることもあります。

この場合も白を基調としてまとめることが多いようです。供花は祭壇の一角をなすものですので、周囲との調和がとれるようにしましょう。

注意点として、宗教によって好まれる花や決めごとが変わってくるということです。

例えば、キリスト教式では百合やカーネーションが好まれますが、色は白に限ります。

親しい間柄であっても宗教のことまでは知らないこともありますので、遺族や葬儀会社に問い合わせた上で手配をしましょう。

もし可能であれば、周囲との調和を考えた上で故人の好みを取り入れた供花も喜ばれるかもしれません。

 

供花の相場

 

平均的な供花の相場は、15,000~30,000円といわれています。その中でも主流の価格帯は15,000〜20,000円になりますので、意識して選ぶと良いでしょう。

また、スタンド式の供花はペアで手配することが多いため価格は倍になります。

相場を大きく上回るようは豪華な供花は、ご遺族に気を遣わせてしまう恐れがあるため控えた方が無難です。

大きければ大きいほどよい、といったものではありません。何よりも故人を想う気持ちが大切です。

予算的に、相場の金額を出すのが難しいようなときには、小さめのアレンジメントフラワーの供花もあります。

この場合は3,000円台から9,000円台ぐらいの価格です。

従来の供花と並べて飾ることはできないかもしれませんが、受付に置いてもらえたり、葬儀後にご自宅の祭壇に飾ってもらうこともできます。

アレンジメントフラワーを自分だけが贈るようなときには、周囲との調和しそうなものを選ぶと安心です。

 

葬儀のご相談は「雅葬会」へ

 

供花、と聞くといかにも堅苦しいイメージがありますが、時代とともに亡くなった方の好みに合わせて選ぶこともできるようになってきています。

悲しみの渦中にあるご遺族の方に、供花を通じて、寄り添う気持ちを表すこともできるのです。

もし、供花を贈る機会が訪れたら、自分なりに想いの伝わる選び方をしてみてはいかがでしょうか。

 

葬儀のことでお困りなら、雅葬会へご相談ください。

雅葬会なら、葬儀全般から当日のお花のことまで、真摯にご対応いたします。

 

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