葬儀費用は保険で賄うことは可能?葬儀保険のメリット・デメリットについて紹介

自分が亡くなったときの葬儀費用に関して、悩んでいる人は多くいます。葬儀保険を活用すれば、家族への負担を軽減することができます。

この記事を読むことで、葬儀保険の基本的な知識が身につくでしょう。今回は、葬儀保険とは何なのか、そして利用するメリットやデメリットについて紹介します。

葬儀費用は保険で払うことができる 

家族が亡くなり、お葬式を上げるとなると、数十万~数百万円近い金額が早急に必要になります。ただ、親が死亡すると、故人の口座は凍結されてしまい、現金を引き出すことはできません。そんなとき、あらかじめ葬儀保険に加入していれば、葬儀にかかる費用を準備することができます。

保険金の受取人が保険会社に請求することにより、すぐに保険金を受け取ることができます。最近は終活の準備として、葬儀保険を契約する人は増えているようです。

葬儀保険は2種類に分けられる

葬儀のための保険は葬儀保険といわれ、これは少額短期保険(ミニ保険)に含まれます。そして、葬儀にかかる費用を補うための保険は、このほかに生命保険(終身保険)があります。保険に無駄なく加入するためには、これらについて深く知る必要があるので、ここからは2つの保険に関する情報を紹介しましょう。

少額短期保険  

保険料が少額であり、保険期間が1年(分野によっては2年)以内の保険のことを、「少額短期保険」といいます。これは少額・短期の保険を提供してもらうもので、このような特徴からミニ保険とも呼ばれているのです。

比較的加入条件がゆるく、「少額短期保険」にはより多くのお客様に安心を届けるという目的があります。

 終身保険

終身保険は、保障の期間に制限がなく、一生涯死亡保障が続きます。加入者が死亡した場合には、死亡保険金が受け取ることができます。

終身保険は、葬式代やお墓代を準備する目的で加入するケースも多いです。途中で解約した場合には、解約返戻金としてまとまったお金を受け取れるので、貯蓄としての側面があるのも特徴といえます。終身保険はその特徴から、葬儀費用のみならず、人生におけるさまざまな場面に備えたい人に向いているでしょう。

葬儀保険のメリット

葬儀費用を賄う手段として有効になる葬儀保険。ただ、備えるための方法は、いろいろあります。後悔しないお葬式にするためには、葬儀保険のメリットについて知る必要があるでしょう。ここからは、葬儀保険を利用するメリットを3つ紹介します。

高齢の方でも入りやすい

高齢になると病気や怪我のリスクも上がりますし、健康上の理由により保険に加入できないということも増えていきます。

しかし、葬儀保険は医師の診断書は必要なく、持病がある人でも自己申告で加入することができます。また、一般的な生命保険と比べ、加入年齢の上限が高く設定されていることもあり、高齢の方でも入りやすくなっているのです。

場合によっては80歳を超えてからでも入れる保険商品が存在します。葬儀保険は、加入時の審査が厳しくないのがメリットです。

保険料が安いことが多い

葬儀保険というのは「葬儀費用への補償」を目的としています。ミニ保険である葬儀保険は、払う保険料が割安の場合が多く、気軽に入りやすいのがメリットです。加入時の年齢やプランによって保険料は異なりますが、50歳までに加入すれば750円ほどで、50歳以上69歳未満でも1000円程度と、毎月の負担額もあまり大きくありません。

また、葬儀費用と名がついているものの、受け取った保険金は葬儀以外に使うこともできます。

保険金が支払われるスピードが速い

生命保険の場合、審査などに時間を要し、給付金の請求から受け取りまで5営業日ほどかかります。葬儀保険は、葬儀費用の不安を解消することを目的に作られたものです。

そのため、生命保険などよりも保険金が支払われるスピードが早く、保険金請求の翌営業日には必要な資金を準備することができます。スピードが早いため、葬儀費用に問題なく保険金を活用することができます。

葬儀保険のデメリット 

葬儀保険には、デメリットとなる部分もあります。葬儀保険は基本的に掛け捨てタイプで、元本割れの可能性もあるでしょう。

葬儀保険を賢く活用するためには、デメリットとなる部分も知っておく必要があります。

ここからは、葬儀保険を利用するデメリットを2つ紹介しましょう。

 保険金が課税対象であることに注意

死亡保険など、生命保険には一定の条件のもと非課税枠というのがあります。しかし、葬儀保険は課税対象であり、受け取った保険金に税金がかかってしまいます。受取人などによって、課税される税金も異なるので注意しましょう。

保険の責任開始期間があることに注意 

責任開始日とは、保険会社が契約上の責任を開始する時期のことです。葬儀保険は契約が成立しても、すぐさま保証期間が開始するわけではありません。保険を提供する企業のほとんどは、契約申込み月から翌々月に責任開始期となり、1ヶ月ほどの空白期間があります。責任を開始していない時期に加入者が亡くなってしまうと、保険金が支払われないので注意が必要です。

 葬儀の費用の平均

お葬式を執り行う際は、一体どれくらいの費用がかかるのでしょうか。お葬式にかかる費用は「一般葬」「一日葬」「家族葬」など、お葬式の内容によって異なってきます。

「一般葬」は、故人様と縁の深かった仕事関係の人、近所の人など、一般の人達を多く招くお葬式で、葬儀の費用平均は90万円ほどです。

家族葬は、家族や友達など、親しい人を中心とした少人数のお葬式のことで、平均費用は57万9000円ほど。一日葬は通夜を行わないお葬式のことで、平均費用は44万8000円。直葬(火葬式)の平均費用は17万円となっています。費用はそれぞれ違っているので、希望している葬儀内容や規模があるならば、それに合わせた保険選びをすることが大切になるでしょう。

まとめ

葬儀を行うためには、まとまったお金が必要です。お葬式だけでなく、遺留品の整理や、お墓を建てるなど、いろいろな費用がかかってくるのです。

これらの費用を貯蓄だけで賄うのは、家計の大きな負担になってしまいます。

万が一の備えとして、葬儀保険に入っておくと、遺族もストレスなく故人を見送ることができるでしょう。しかし、葬儀保険にはメリットだけでなく、デメリットとなる部分も存在します。加入後に後悔することのないよう、保険を選ぶことをおすすめします。

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