葬儀にはどんなふくさを持っていけば良いの?種類と選び方についてご紹介

ふくさとは「袱紗」と書き、金品を贈る際の礼儀として用いられる小物です。葬儀においても香典袋を入れて持ち運ぶ使い方をされており、葬儀に参列するまでに使用のマナーを覚えておきたいものです。

ここではふくさの基本的な種類と、使い方、選び方など初めての葬儀でも失礼のないふくさについてのマナーをまとめています。

 

葬儀に使用するふくさの種類は3つ!

ふくさと一口に言ってもその種類は実に多様で、どれを選べばいいのかわからないという人もいるでしょう。

必ず決まった種類を使わなければいけない、というマナーはありませんが、状況に応じて使いこなせるようになっておくのがベストです。まずは基本的な3種類のふくさとそれぞれの特徴を知って、自分に合ったものを選んでいきましょう。

風呂敷タイプ(爪付き)

ふくさの代表的な形は風呂敷タイプのふくさです。見ての通り風呂敷のような素材で、裏表がわかりやすいようになってます。

爪付きタイプは、この風呂敷で香典を包んだときに勝手に開かないよう留め具を付けているものを指します。きれいに畳んで家を出たのに到着したらバッグの中でぐちゃぐちゃに乱れてしまっていた、といったトラブルを防いだり、中身を落としたり紛失したりするのを防いだりしてくれるので、とても便利なタイプです。

ただし、風呂敷タイプのふくさは香典を丁寧に包んでも、ふくさ自体にシワが入ることがあるので、注意しましょう。

 

風呂敷タイプ(台付き)

同じく風呂敷タイプでも台付きと呼ばれるタイプは、広げた中央部分に香典を置くための台が取り付けられているのが特徴です。

香典袋の四隅を留めるためのゴム紐で挟み込むことで、袋を包みやすくするだけでなく、バッグに入れて持ち運ぶ際に、香典袋がシワになるのを防ぎます。

また、装飾が施された特殊な金封を使用する場合に角を守ってくれる効果もあるので、特別な贈答の際におすすめのふくさです。

金封タイプ

金封タイプは、手帳のような形をしたタイプのふくさです。風呂敷タイプと大きく違うのは、包む必要が無いということで、ファイルのように開いてポケットに香典袋を挟んで収納します。

見た目にもスマートで香典袋をしっかりと守ってくれるのに、手軽に使用することができると、人気が高いタイプでもあります。

風呂敷タイプのようにふくさにシワが入ることがないのもメリットの一つです。

 

葬儀で使うふくさの選び方

ふくさを葬儀で使うときは状況に応じて選び方を考える必要があります。好みのふくさを選んでも、状況にそぐわないとマナー違反だと思われてしまう可能性があるので、ふくさの選び方は、きちんと覚えておきたいものです。

ここでは、ふくさの正しい選び方をご紹介します。

 

渡す金額で選ぶ

ふくさを選ぶときは、香典として渡す金額を参考にしましょう。

香典は、故人との立場や関係によって渡す大体の相場が決まっています。当日どのくらい包んだら良いのかを事前に調べることで、シーンにあったふくさを選ぶことができるでしょう。

金封タイプのふくさは略式ふくさとして扱われるので、3万円以下の香典に用います。

香典は3万円以上包むことは少ないので、大体がこのタイプを使用することになるでしょう。

3万円以上の香典を渡す場合は、風呂敷タイプのふくさを用います。風呂敷タイプであれば、爪付き・台付き問いません。

急に用意しなくてはいけなくなった場合にも備えて、購入するときは両方買っておくことをおすすめします。

 

色や柄の有無で選ぶ

ふくさを調べてみると、たくさんの色や柄がでてきます。できれば自分の好みのものを買いたいところですが、葬式で使用するふくさは、最低限のマナーを踏まえたものを選びましょう。

葬儀に使用する場合、色は紺や紫などの寒色系・無彩色系の色がベストです。そして派手な刺繍や柄が入っていないものを選びましょう。

調べると模様の入ったふくさも多数ありますが、これは基本的に慶事用で使われるふくさなので、葬儀の際には使用できません。

一方で、どんなシーンで使えるリバーシブルタイプのふくさもあります。リバーシブルタイプのふくさは葬儀でも問題なく利用できます。

香典袋の大きさやカバンに入るものを選ぶ

ふくさは基本的にほとんど似たような大きさのものですが、包む香典袋が入るサイズなのか、葬儀に使用するバッグに余裕をもって収納することができるかも確認しておきましょう。

特に葬儀用のバッグは小さいものが多く、香典袋が入るギリギリサイズであることも多いので、金封タイプのふくさを選ぶと収納できなかったり、風呂敷タイプでも袋が潰れてしまう可能性もあります。心配がある場合は、ふくさを販売している店にバッグを持っていって店員さんと相談しながら決めましょう。

ふくさの正しい包み方

葬儀に持っていく香典は、ふくさに包むのがマナーです。包み方はなんでも良いわけではなく、受け渡しをするときに必要な包み方というものが存在します。ここを間違ってしまうと相手にとても失礼なので、包み方を覚えておきましょう。

ここでは、風呂敷タイプ・金封タイプ両方の包み方をご紹介していきます。

爪付き・台付きの場合

爪付きや台付きの場合は、裏向きにふくさを用意します。

裏向きにふくさを用意したら、表書きが見えるように香典を置きましょう。

このときに中心より右側に置くことで、上手に香典を包むことができます。

この後は、右→下→上→左の順番でふくさを閉じていき、爪付きは裏返して爪で止めたら終了です。

金封の場合

金封の場合、リバーシブルタイプが多いので、まずは外側の色が葬儀用になっているか確認をします。

確認ができたら、開きが左になるように置きます。このときに、開きが反対だと結婚式などでご祝儀を包む方法になるので注意が必要です。

色と向きの確認が取れたら、表書きが見えるように香典を入れて閉じましょう。

香典はふくさから出して渡そう

香典を実際に渡すときには、ふくさごと渡すのではなく、ふくさから出して中の香典袋だけを渡すのがマナーです。この渡し方にもちょっとしたマナーがあるのをご存じでしょうか?

まず、ファイル型の金封ふくさの場合、開く方向は左開きになるので、バッグから取り出すときに間違えないようにしましょう。風呂敷タイプのふくさの場合も左開きになるように包み、開いて渡します。

そして相手の目の前で開き、畳んだふくさの上にのせ、表書きが読めるように反時計回りに回して両手でそっと差し出します。

渡すときは「この度はご愁傷さまです」と声を添えるのを忘れないようにしましょう。

香典を渡すマナーまで細かく言われることはないと思いますが、スマートに葬儀に参列するためにもなるべくマナーを守って、相手に気持ちよく受け取ってもらうことを心がけてください。

 

まとめ

ふくさはただ香典袋を包めば良いというものではありません。受け渡しをするときに必要な包み方というものが存在します。ここを間違ってしまうと相手に失礼を働いてしまうことになるので注意しましょう。

といっても難しいものではありませんので、手順だけを覚えておくといざというときに便利です。

雅葬会では、葬儀に関する内容のご相談を承っております。どんな些細なことでも、不安が残ると心配になるものです。ぜひ、プロのプランナーに相談してみませんか?お気軽にお問い合わせください。

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